2016年4月に京味に行った際に1月の予約を取りたかったのだが未だ受け付けていないということで、受付開始される夏頃に電話をしなければいけなかったのに失念しており、気付いた時にはもう一杯で…。
そこで京味に16年勤めていた方が独立したお店に行く事にしました。
カウンター7席のみのお店とあって最近では予約が取りづらくなっているようです。
この時は3か月前に予約を取りましたが、第一希望の日は取れずに、第二希望の日の来店となりました。
全部美味しかったのでお料理の感想に「美味しい」は使わないつもり。
お店は新富町駅から少し歩いた路地に在ります。
正直、かなり分かりづらく私が居る間にも辿り着けない方から電話が入っていました。
店舗入口
こちらの店名は京味の西さんが付けてくれたうえに、お弟子さんの中で唯一"味"の字を使った店名という事で、西さんからの期待と寵愛を感じますね。
日頃の清掃も行き届いている事と思いますが、開店1年経っていない事も有り、とても綺麗な店内です。
まずはビールで。
白味噌仕立てのお雑煮
実は1月に京味に行きたかったのは白味噌のお雑煮を親に食べさせたかったんですよ。
行けずに残念だった想いがまさかここで成仏出来るとは笑
お雑煮とはいえ家庭のソレとは全く違い、洗練された一品でした。
唐墨、黒豆、海老
黒豆の炊き上がりがふっくらと柔らかくて、豆からして違うのでしょうね。
芋茎(芽芋)の吉野煮
葛仕立てなのですが、優しい味に生姜を効かせて体が温まります。
河豚の白子焼き
小さめと中くらいの2個付け。
白子はあまり好みではないけど、河豚だけは好きです笑
お造りの前にお酒を頂いた(銘柄失念)
お造りは鯛
一つは松皮造り。
お椀は伊勢海老
渋いお椀
諸子の山椒焼き
甘辛の醤油タレに木の芽酢(だったとはず)の爽やかさを感じ、また、諸子はふっくらと焼き上がっていた。
諸子ってあまり獲れないので高級食材になっていて初めて食べました。
鶏のウスターソース煮
ウスターソース煮は師匠の西健一郎さんの父、西音松さんの考案したもの。
西音松さんの本では「蛤の肌煮」として紹介されていたはず。
バターとウスターソースと出汁で調理された鶏に風呂吹き大根を合わせた和洋融合味で面白い。
音松さんの時代にこれを考えたのは凄いなと思う。
まもなく御飯なのにお酒追加
切子が美しいです。
御新香
昆布とろ御飯
通称、魯山人飯と言われるものです。
細切り昆布に出汁をかけてトロトロになるまで混ぜて醤油で調味して御飯にかける。
単純故に素材と出汁が重要ですね。
御飯も一組毎に土鍋で炊き上げてました(完全に同時刻進行のお客様がいた場合は、その限りではないかもしれませんが…)
おかわり頂いちゃいました☆
わらび餅
甘味は京味と違い蕨餅一択の様です。
こちらも都度練っていました。
なにか突出した味やインパクトが有る料理は無かったのですが、全てが丁寧で誠実に間違いなく美味しいという印象でした。
"丁寧誠実間違いない"に"インパクト"や"忘れられない"が加わると京味に近い食後感になると思いました。
まぁそこは値段にも差が有りますからね。
本日はビール1杯お酒2本いただいて1人25000円くらいのお会計でした。
公式サイトが無いので情報掲載しておきます。
味ひろ
東京都中央区湊3-13-15
03-6280-5503